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続・兵(つわもの)どもが夢の果て [忘れ得ぬ人々]

続・(つわもの)どもが夢の果て

 

 商社同期会の明くる日、今度も真昼に『特殊管輸出懇親会』なる宴に臨んだ。その昔(と言っても明治の代から大正、昭和、平成まで)住友金属工業(通称・住金)なる会社が世に有った。鋼鉄製鋼管(パイプ)の製造では世界トップクラスのメーカーだったが、新日本製鐵との合併を経て現在の社名は日本製鉄。懇親会はその住金の前世紀に、化学プラント等に使用される高級な特殊鋼管を世界に向け拡販努力した同社の営業関係者と、苦労を共にした住友商事(住商)OB/OGが年に一度再会、古い記憶を確かめ合うためのもの。但しこの会もコロナの邪魔が入ったため、4年ぶりの開催だった。

 住友御三家のひとつ住金に比べ、住商の歴史は浅い。それは住友家に古来「浮利は追わぬ」の家訓があったためである。それが、終戦後復員等で外地から住友のもと社員が続々と帰国、彼らの糊口を凌がせる窮余の策として、ついに商いに手を染めることになったのだった。

 この日、出会いの場所は茅場町のイタリア料理店カルバッチョ。人数も多いので立食形式となった。懐かしい顔が多い中でも、モスクワ駐在時代に迎えたり、一緒に彼の地へ出張した老兵たちを見掛けると、ついワイン・グラスを交わしていた(せめて日の高いうちは嗜むまい、というのがなけなしの哲学だったのに)。

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 その翌日は一昨日の1119日、ちいさい秋の具合が気に懸かり、またぞろ六義園を訪れると、(はぜ)の木の紅葉は着実に進んでいた。モミジなど大方の樹が少し色付き始めている中、ハゼノキばかりが紅に燃えていた。独壇場は、なお暫く続きそうである。

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20231121日)


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