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真・保守論 國體の神髄とは何か(馬渕睦夫) [読後感想文]

真・保守論 國體の神髄とは何か(馬渕睦夫)

 

 馬渕睦夫のことなど、去年の今頃は未だまったく知らなんだ。半年ほど前、妙な人がいることに気が付いた。世のマスコミとは違ってトランプもと大統領やプーチンを礼賛し、バイデン大統領を操るのは国際金融資本のディープ・ステートだと警告して止まない、陰謀論者と噂される人だった。その人の著作を「ほんまかいな?」と眉に唾付けつつ読んで来たが、数えたら今度のが7冊目。

 そもそもタイトルからして妖しかったのに、中身の異様さに戸惑ったのは読み進めた途中からだった。天孫降臨?君民共治?惟神(かんながら)の道?神仏習合?エタセトラ・・・。おまけにそこかしこで引用される文章が、「國體の本義(1937年)」はともかく、「古事記」、「日本書紀」、「万葉集」等々、難し過ぎてそのままでは意味がどうにも把握できない。悔しいので、なんとか一読は終えたものの、昭和19年戦中生まれの典型的なGHQ世代には過ぎたる本であった。

 それにしても、もと外交官(ウクライナ、イスラエル各大使)、防衛大教授等多くの経歴に富むこの人が陰謀論者にとどまらず、日本の國體と天皇制度を絶賛する、保守本流の人とは意外だった(いや、考えたらそれが自然か)。神国ニッポンの惟神の道を説く本に出合ったのは79歳にして初めてのこと、残された時間が分からぬまま、扉口でただ途方に暮れている。

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202431日)


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