巷の初秋 [巷のいのち]
巷の初秋
シルバー人材センター斡旋の学童帰宅時パトロール稼業(日暮れが早い冬場専用)も3年目の冬を迎えた10月中旬の早朝、珍しく食欲が無いので熱を測ったら38度5分。熱などもう何年も出たことがないので、高齢の上、心肺ともに基礎疾患を抱える我れ、いよいよ年貢の納め時かと慄いた。シルバー人材センターに電話で状況を伝え、取り敢えず一週間パトロールを休みたいのでとピンチヒッターの手配をお願いした。そして、掛かり付けのクリニックに駆け込み、PCR検査を実施。かくして大山鳴動したはずが、翌日出て来たのは陰性ネズミ一匹、熱も平熱に戻った。
という次第で、翌週から平日の夕方は再びパトロール稼業にいそしんでいる。気候はめっきり涼しくなり、小学校に向かう道筋の樹々の葉も徐々に色付きを増す中、一本の漆の木が早々と全身を真っ赤に染めていた。
ついついタイトルに惹かれ、珍しく政界をテーマにした本を読んだ。『安倍なきニッポンの未来・令和大乱を救う13人』(乾 正人)。現代政治に関する単行本などまともに読んだことがないので、ほとんど知らないことばかりだったが、特に印象に残ったのは次のようなことだった:
♢著者の独断と偏見を以てしても、安倍晋三に匹敵しそうな人材は見当たらない。
♢13人の殆どは自民党だが、例外は維新の吉村・大阪府知事と参政党の神谷宗幣。後者に至っては恥ずかしながら、そんな政党ができていたことすら知らなんだ。
♢全くの偶然ではあろうが安倍晋三が世を去った67歳は、また父の安倍晋太郎が逝去した齢だったことも知らなんだ。
♢あのプーチンが安倍晋三の国葬に参列したかった?ロシア側が秘かに日本側に接触し、プーチン参列の可能性を探った、しかし岸田首相がこれを一蹴したと。いやあ、知らなんだなあ。
この世は、とにかく知らんことだらけ。
(2022年11月3日)
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