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続・竹馬の友 [忘れ得ぬ人々]

続・竹馬の友

 

 ここに1枚の写真がある。場所は岐阜県高山市の宮川に架かる中橋のたもと、写るは小学校で共に学んだ同級生たち、時は13年前の春、ふる里の下呂温泉に泊まり込んで交歓を尽くした翌朝のこと。右端に立つ白髪が従兄弟の洋久君。彼とは青春時代に会ったきりだったから、これがなんと40年ぶりの出会いだった。

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 この日の昼過ぎクラス会の解散後、洋久君と二人ふる里の村の老人ホームを訪れ。ショートステイしていた母(当時88歳)の部屋に入ると、母が喜んだのなんの。半世紀近く会っていなったから無理もないが、思い出話しが次から次へとび出した。あの時の母の顔の輝きが今も目に浮かぶようだ。

 老人ホームから歩いてすぐの所に洋久君の長兄の家があって(洋久君は5人兄弟姉妹の末っ子)、彼はそこに泊まる予定だったが、誘われた僕も二つ返事で快諾。すると、滅多には会えない末弟が沖縄から出て来たというので、他の3人の兄弟姉妹もやって来て、5人揃い踏みの宴が始まった。そこに紛れ込んだ僕など今にして思えば図々しい限りだが、その時はいとこはやっぱりいいなあと独り言ち、ただ美酒に酔い痴れたものだった。

 洋久君とはそれから3年後、もう一度だけ会っている。所用で東京に出て来た彼と一夜を二人で呑んだ。新橋の確か鳥藤という居酒屋だった。閉店近くまで、いろんなことを話しながら、差しつ差されつしこたま呑んだ。翌日彼から電話があった。呑み過ぎて、何を話したか覚えていないと言う。安心した、それはこっちも同じだったから。今からは10年前、ということは一昔前のことだった。

2022913日)


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